2010年 11月 27日
【これまで歩いた総距離数】2,395km 【現在地】兵庫県 宍粟市(しそうし)一宮町島田(17km)⇒宍粟市山崎町(12km)⇒たつの市揖保町(24km) 山陰から山陽へ行くには中国山地を越えなければならない。 問題はどのルートで越えるのか。 山間部は寒いし熊も怖いから一気に越えて最短で瀬戸内海に出るか それとも斜めに横断しながら都市を避けて目的地岡山へ向かうか。 結局1日で歩ける距離の25キロ以内に温泉がある、ちょっと斜めのルートになった。 このルートだときつい峠を一つ越えればほぼ毎日温泉に入りながら瀬戸内海まで出れる。 峠越えの前には食料を買い込んで1日何キロ歩いて何日で越えるか予定を立てる。 峠は店もないし民家もない。一旦峠に入ったら自力で越えないことには何も手に入らないから 少し気持ちも引き締まる。 越えたら達成感があるけれど、数日前から風邪気味だった私には今回はキツかった。 「一宮温泉まほろばの湯」では温泉のすぐ隣の公園にテントを張ることが出来て トイレも水場もあるし、見晴らしもよくて温泉に入ってすぐテントに帰れるのが嬉しかった。 公園管理のおじさんも凄く親切で、温泉の人も「おじさんに聞いてブログを見ましたよ」と 温泉代を無料にしてくれた。 風邪気味だったのと、雨だったのとでここに2泊する。 温泉の休憩所でパソコンをしていたら、そこに居たおばさんが「えっ!?うそ!まさか」 と驚いている。 「テレビで見て感動したんだよ、あんた達の話も友達にしたし、まさか本人に会えるなんて」と とても喜んでくれて、翌朝沢山の差し入れを持ってテントに来てくれた。 ここは古代から人が住んでいた場所でたくさんの遺跡が発掘されている。 公園内には色々な住居があって中にも入れるから面白い。 地元の人は今年の紅葉は色があまり奇麗じゃないと言っていた 生谷でお堂を掃除していたご主人に道を聞いたのがきっかけでお世話になったご夫婦。 寒いだろうから、お堂に泊まったらと言ってくれて 自炊してるならと、野菜や米を分けてくれて さらに温泉券まで頂いた 温泉から帰ったら、急なことで何も無いけどと、夕食に呼んでもらい 体が温まるようにと、かす汁を作ってくれた お堂で寝るのは初めて テントより広くて色々な姿勢でいられる いつもの夜 フミさんは地図でこれからのルートを考え 私は日記を書く 翌朝は爽快な目覚め。 しかし道を聞いたのがきっかけでこんなにお世話になってしまった。 「これも何かの縁だからと」言ってくれるご夫婦。 道の駅で会った若いご夫婦はテレビ見たよと鯖すしと柿を差し入れしてくれて、 一宮で差し入れを持ってきてくれたおばさんは、その日の夕方にも偶然出会い 引換券でもらったばかりの、うどんや揚げ菓子、黒豆、バナナをくれた。 ふと足元を見ると破れそうなスニーカーを大事に履いている。 としは私の母親くらいだろうか、きっと年金暮らしで贅沢はしていないだろう。 それなのに健康な私は働きもしないで旅をして、こんなに沢山頂いてしまう。 さすがにこれでいいんだろうかと思うときもよくある。 そんなとき友達たっちゃんの言葉を思い出す。 名古屋のたっちゃんが、つつましい生活をしているのはよく知っているから、家に遊びに 行ったときに、今日は特別だからとか、外でお祝いだと言って奮発してくれるたっちゃんに いつも申し訳なく思ってしまう。 あるとき「ここだけは払わせて」と私が払おうとすると、たっちゃんは 「あのね僕も今まで旅していてたくさんの人にお世話になったんだ。そして今は僕が 働いていているんだからこうさせて。あゆみちゃんはそんなときが来たら、誰かに してあげたらいいんだよ」 というようなこと。 教養溢れるたっちゃんはこんな言い方はしないと思うけど、でもまあこんな内容のことだった。 たっちゃんはきっと覚えていないと思うけど、私の頭の中では何度も何度も思い出す言葉だ。 にほんブログ村ブログランキングに参加してます。クリックお願い! 一緒に歩いている歩き人ふみのブログはこちら→「歩き人ふみの徒歩世界旅行 日本・台湾編」
by ayumiaruki
| 2010-11-27 03:12
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近藤あゆみ
06年札幌で日本徒歩横断途中の 「歩き人ふみ」のスライドショーを見に 行ったのがきっかけで、お付き合いを 始める。 08年17年間勤めた会社を退職し 長野県よりふみと一緒に歩きはじめる。 以前の記事
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