2014年 07月 16日
【台湾距離数】535㎞ 【これまで歩いた総距離数】 6,102km 【現在地】台湾 台北→(汽車)→新竹→(バス)→台中市 【旅の行程】 台湾 花蓮県 梨山→(25㎞)→お寺
出発 新城 標高 0m 1日目 天祥 標高 480m 2日目 慈雲橋 標高 1,117m 3日目 神木 標高 2,150m 4日目 合歓山 標高 2,560m 5日目 梨山 標高 2,000m 6日目 梨山 休養日 7日目 お寺 標高 1,800m
梨山(リーシャン)という標識を見てしまったら「あ~もう着くんだ」という気持ちが湧き上がってしまって そこから宿にたどり着くまで長かった。
最初に入った宿が、予想していた値段の2倍。とても無理だと諦めて坂を下って町まで歩いた。 町の屋台でちょっと麺を食べて、店のおじさんに安い宿はないか聞くと、「よしオレに任せろ」と言って スクーターで宿まで来てくれた。 宿の人も親切だし、案内してくれたおじさんにも申し訳なかったが、そこも高くて諦めざるおえなかった。
他はもっと高いと聞いて野宿するか迷ったけど、明日はどう考えても休養が必要だし、根性で坂を登って 結局最初の宿に戻ることにした。 最後は一緒にリアカー押して、二人ともヘロヘロなのが充分過ぎるくらい分かっていた。
やっと宿に着いて、直ぐにでも横になりたい衝動を抑え、リアカーから荷物を運んだり、濡れたものを乾したり 充電したり、最後にシャワーを浴びて、やっと自由の身になれる。
今日頂いたマンゴーをお風呂で切って、これが二人で無事、梨山まで辿り着いたお祝いだ。 外は、夕方から天気は雷と大雨に変わった。 宿に泊まって良かった、本当に良かった。
翌朝は、昨日とは別人のように回復していた。1日寝ただけでこんなに回復するとは自分でもビックリ。 窓からの景色は、天空の城のようだった。
町より少し安いこの宿は、見かけはボロボロなんだけど、景色が良さそうというのもあって、わざわざ 坂を登って戻って来たんだけど、そこかいは充分あったと思う。
カメラではこれしか写っていないけど、窓から顔を出すと、ずっと奥まで雲海がつながっている。
ベッドでごろごろ。あ~幸せな休養日。
梨山というのは、山の名前じゃなくて町の名前。 ここはちょっとした観光地で、いくつか店があるという情報はあったけど、どれくらいの店なのか下見しに行ってみた。 ここから2日歩いたところに店のある最後の場所、南山があるから大量に食料の買い出しをする必要はないはず だけど、ずっと何もないところを歩いているからか、久しぶりの店というだけで好奇心が膨らむ。
空気が違う空の色も違う。こんな休憩場所を発見して手紙を書いたりして過ごした。 遠くに私たちが泊まっている宿が見えるのがいいなあ。
爽やかな風~~~あ~もう最高だなあ、爽やか大好き~。 もうジメジメ、汗ダラダラとは、おさらばだ~。
昨日も見えていた尾根は、まだまだ先まで続いている。 明日のテン場はあの辺かなあ~もっと向こうかなあ~、そんなに標高差がなさそう、なかなか良さそうな道だなあ。
夕方宿に戻る頃には、あたりが霧に包まれて何も見えなくなっていた。 空気もさらにひんやりして、久々のニットを着込む。右手にあるのが我らのホテルその名も「新スイス」 まあ見た目はアレだけど、景色はスイスですよ。
偵察の結果、良いニュース珍珠ナイチャーがあった。悪いニュースATMがない。高山茶を飲みそこねた。 予定外の宿泊で、手持ちの現金が底をつき始めた。山越えでは店もないしお金は使わないだろうと思って お風呂で洗濯したり、汚れた道具を洗ったり、写真データを整理したり、ネットでテントを張れそうな場所を 調べたり・・・・休養日ってなんでこんなにあっという間なんだ。
あっそうそう、これも書いておかないと。 山越え中に、一度だけ喧嘩になった。幸せなはずの休養日に、店でご飯食べてて、ずっとテレビ観てるとか 私はiPod聞いてるとか、そんな理由。 何度もやってきた苦しい局面では、お互いに助け会うのにねえ。まあそんなもんか。
山越え7日目 高低差200mで下り 体調悪くない。 何度も眺めていたあの、尾根の道を歩くのはわくわくだ。
国道を避けて農道を歩いた。 短いけど、急なアップダウンがある。朝一番から、かなり急い(きゅうい)道だ。 この「急い」という言葉は、この山越え中二人のあいだで頻繁に使われた言葉。また勝手に作った。
この地域は果物の収穫が盛んのよう。お茶の他にも、この標高と気候を生かした特産品があるんだろう。 もちろん名前にもある梨は有名。
後ろには、梨山の町が見える。 この道選んで大正解だったねえ、良い道だあ~と、この時は盛り上がっていた。
急いアップダウンはあるけど、日本も含めて「今まで歩いた道ベスト5」に間違いなく入る道だ。
しかし、この道には一つだけ落とし穴があった。 これは農道だから、畑がなくなると道もなくなる。何処かで下にある国道に降りなきゃならないんだけど あまりにも良い道で、なかなかその判断が出来ずにいたら、一台の軽トラが私達に一声かけて走り去った。 しばらく歩いてから、ひょっとして軽トラは注意してくれたのか?と気づいた。 農作業の人はこの先も道はあるって言ってたけど、どれも中国語だから今ひとつ確信がもてない。
もう一度聞くと、この先行き止まり、3㎞戻らないと国道に戻れないということだった。 ガーーン、ガーーーン、ガーーーーン!!
普通の道ならまだしも、あの「急い」アップダウンを3㎞?国道はすぐ下に見えるのに・・・。 来た道を戻るというのは、歩きにとって精神的にもダメージを与える。 この余計で、さらに急い往復6㎞は二人に大きな痛手を与えた。
やっと、ほとんど今日のスタート地点の国道に戻って下り始めたと思ったら、私のトイレコール。 中途半端な田舎道はトイレポイントがない。 仕方なく倉庫のような場所でトイレを借りた。 農作業の事務所なのか、家族なのか、よく分からないんだけど、快くトイレを貸してくれた皆さん。
おまけにお茶までご馳走してくれた。そう飲めなかった「高山茶」だ。
こんな山の奥で、どこからか舞い降りてきたとしか思えない、清楚で色白で、スタイルが良くておまけに こんな山越えしてると、いっそう天使の笑顔に見えてしまうのはどうしてなんでしょう。 こういうことは、徒歩日本一周中のべーすけ君に聞くといいのかな? ちなみにフミさんの地図にも「胸の大きくて、綺麗なお姉さんにお茶をご馳走になった」というメモがありました。
また少し歩くと、今度は別の家でプラムを一袋頂いた。 私がトイレを探しているときに、フミさんはある家でチマキと水ボトル6本も。
景色の良さそうな場所まで体力がもたなくて、もうここで食べようと道端で弁当。 せっかく美味しく食べてたのに、キャベトラが孟スピードで通って、弁当や腕や足にパラパラと黒いものを 落としていった。 手でこすると真っ黒になって取れない「すす」なのかな。弁当があ~しょんぼり。 食べたけどね。
頂いたプラムも。甘酸っぱさが疲れた体に丁度いい。
また別の集落があった。町っぽいなあ~何でもありそうだなあ。 でも今日はもう少し進んでおきたい。 一日休んだけど、なんとなく疲れは溜まってきているかんじだ。
果物農家のおばちゃんが、おいでおいで~と手招きしてくれてまた沢山のプラムを頂いた。
もういいよ~大丈夫と言っても、おばちゃんは箱からどんどんプラムを出してくれて、嬉しい叫び。 リアカーが重かったりして。
途中「加油!」チャヨーと声をかけてくれた男性は、わざわざプラム農園で買って来てくれたようだ。 「家に泊りにおいで、車に荷物も載せるよ」と誘ってくれたんだけど、山越え中だから、そうもいかなくて。 お互いの連絡先を交換して別れた。 今晩はプラム祭りだな(笑) 朝一の道間違いもあって疲れてたけど、沢山の差し入れと、応援でなんとか頑張れた日だった。 今日の目的地まであと少しだ、なんとかなるかな。
その目的地、テン場にと考えていた警察所は閉鎖されていた。ガーーーン!今日2度目。 どーする?次の交番まではまだまだある、とても無理。戻っても特に何もなかったし、なら進むしかない。 あてのない前進。 そんな時に限って空模様は怪しくなってくる。道の奥に看板が見える度、期待するけど看板だけだったりして がっかりする。
そこに現れた1件のお寺。 ここでダメならもう濡れるしかないか。
お寺の管理人さんは、快くテントを張らせてくれた。あ~~~良かったあ。 トイレの場所を教えてくれて「シャワーも浴びたいでしょ?」と聞いてくれた。「え?シャワーがあるの」 「あるある、このお湯(左のドラム缶の上に中華鍋が乗っててお湯が入ってる)も使っていいよ」
シャワーの浴び方を伝授してもらったところ、この大きなバケツに水を汲み、お湯も少し混ぜて 奥に見えるトイレで、小さなピンクのカップを使って、水浴びをする。
これを読んでいる日本の皆さんは「ええっ~~~!!」かも知れないんだけど、標高1,800mでも充分汗かいてるから どんな場所でも、この水浴びが出来るのと出来ないのとじゃあスッキリ感が違うんですよ。ホントに。
それと、どんな場所でも堂々と出来るというのは楽。 今まで夜中にコソコソと、ありえない場所で、ありえない格好で、ゲリラ水浴びしている経験上そう思うのです。
シャワーを浴びて、カップ麺が出来上がるまでの時間、呆然と土砂降りの雨を眺めていた。
頂いたチマキも食べて、今日も台湾の人に助けられた一日だったとつくづく思う。
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by ayumiaruki
| 2014-07-16 19:06
2014年 07月 14日
【台湾距離数】535㎞ 【これまで歩いた総距離数】 6,102km 【現在地】台湾 桃園県 復興郷 三民村 【旅の行程】 台湾 花蓮県 神木→(16㎞)→大萬峯→(32㎞)→梨山
出発 新城 標高 0m 1日目 天祥 標高 480m 2日目 慈雲橋 標高 1,117m 3日目 神木 標高 2,150m 4日目 大萬峯 標高 2,560m 5日目 梨山 標高 2,000m
登り4日目 天気良し 体調悪くない 今日は、私にとって未知の世界、標高2,560mだ。
岩を削った道、下を覗き込むとほぼ垂直の岩がずっと下まで続いている。
今日のピークはあの山のあたりだろうか。
標高2,000mはさすがに涼しくて、空気もカラッとしている。これは私の知っている台湾じゃないなあ。 北海道みたいだ。 高低差500mだから今日はそれほど登らないはずなのに、道はどんどん下っている。 マジかよ~下った分は確実に登らなければならないから、こんな時の下りはもったいなくて仕方ない。
もう下らないでくれ~と願いながら道を曲がると、まだまだ下る。
上を見上げても、やっぱり絶壁。
しばらく進むと、ガソリンスタンドが合った。これも地図で調べた通りだけど、実際見つけると嬉しい。 久しぶりのガソリンスタンドだ。それだけでテンション上がる。 コーヒーという文字を見て、考えなしに足がそっちへ向いてしまうけど、この近くに交番があって 今日はそこでシャワーを浴びれないか聞いてみるという重要な用事があるから、コーヒーは峠まで我慢だ。
交番近くにあるはずなのにない・・・。
次の道を曲がると「あったーーーー」交番に入って挨拶すると、見かけによらず(失礼だ)フレンドリーな お巡りさんで、シャワーとさらに私が「もし出来れば洗濯機を」と聞くと、そちらも快く貸してくれた。 シャワーなし3日目だったから最初に、ざあっーーとお湯を浴びたときは最高だった。 お巡りさんは、私たちのゴミも受け取ってくれて、水はあるか?とかスマホの翻訳ソフトで聞いてくれる。
ここで浴びれなかったら、結構キツかったから本当にありがたかった。
この時のことと、天祥でシャワーを借りたときのことが、新聞に掲載されていることをずいぶん後で知った。
さあ、体はスッキリ。しかし足は重い、なんだこれ鉛でも入ってるかってくらい重い。リアカーも重く感じる。 やっぱり、ちょっと長く休むと筋肉が冷めてしまうのか足が痛くなるなあ。 フミさんも同じのようだ。 そんな時、「加油!加油!(チャヨーチャヨー)」と声を掛けてくれることは、嬉しい。
こちらのご夫婦はわざわざ車を引き返して、りんごと水の差し入れをくれた。
しっかり下ったもんだから、想像していた以上の上り坂だ。 来たぞーー2,500m!!
そしてついに、この山越え最高標高2,565mだーーー!ここは、標識があるだけで特になにもない。 今までのダイナミックな自然の世界から、自然とはまったく調和しない人の住んでいる傷跡が色濃く 見える場所に変わっていた。 ゴミや大量の廃棄物が散乱して、そこかしこに放置されている。 やったー!という気持ちより、このゴミの山や途中でほったらかしになった工事のような跡が印象深い。
峠に行けば変わるんだろうと思っていたけど、そこは峠というより普通の道だった。 地図で調べていたとおり公共トイレはあるけど、コーヒーどころか、食べ物を食べれる店もない。 トイレの横で果物を売っている人は、怪訝そうな顔でこちらを見ている。
バス停は、暗くなってからならテントを張ることは出来そうだけど、生ゴミ臭いし、なにより この流れで行くと、あまり楽しい出来事は待っていないような気配があるのだ。 こういう予感とも直感とも言える「流れ」に敏感になることは、旅をする上で重要なことだ。
そして、もっと重要なことは洗濯物は直ぐに乾かすこと。少しでも日光に当てること。 目を光らせると、ガラスや割れた電球が散乱して、いやあ~な匂いのしているこの電信柱3本しか干せそうな 場所はない。まあしょうがないか。 フミさんは、ここからさらに高い山に登れるかどうか検討している。 凄いなあ・・・。
時間的に登山は無理と諦めたようだ。 一息つくと無性にお腹が空いて、インスタントラーメン、りんご、お菓子、食べれるものは何でも食べた。 そしたら疲れがどっと出た。登り続けて今日で4日目そりゃあ疲れるわなあ。 フミさんが偵察してくれて、もう少し進んだ場所にテントを張ることにした。
トイレはないし、虫もわんさか飛び回ってるけど、一刻も早くテントで横になりたかったから助かった。 あ~段々と疲れが溜まって来てるなあ。 それに加えて、私は今日から1週間体調の悪い週になってしまった。 こんな山奥の一番標高の高い場所で・・・。 夕食の準備や片付けは全部フミさんがしてくれた。ありがとーー相棒。
翌朝 山越え5日目 下り 体調最悪 あ~体が重い・・・そしてお腹が痛い(自業自得)・・・。 神木でテントを張った日の夜、寝袋で横になって直ぐ腕で何かがモゾモゾ動いているのが分かった。 「何かいるなあ~むにゃむにゃ」それから腕がチクッと痛くなって、「コイツは刺す虫だなあ~むにゃむにゃ」 起きてシャツ脱いで、虫を払いなさいと脳に命令しても体は半分睡眠状態に入っていて、ピクリとも 動かなかった。 モゾモゾ野郎は、チクチクッと攻撃しながら首の方へ移動している。 それでも体は睡眠状態だ。あ~まずいなあ~まずいなあ~と思いながら最後に首でチクッとしたのまでは覚えてる。
モゾモゾ野郎の正体は分からないけど、首の後にお腹ま周りまで攻撃したようだ。 これがめっちゃ痒くて、3日目の今日が一番痒かった。
今日は2日かける行程を、1日で歩いてしまうことにした。途中にはトイレや水補給出来るところがないし 早く梨山に着いて、出来ればそこで1日休養を取ろうということになったのだ。 距離は32㎞。この体調で行けるのか。
今まで登りはフミさんが押してくれていたし、下りは私が押すぞーと頑張った最初の数時間・・・。
後ろからフミさんが「うわっ」と声をあげた。 私は全然気づかないでこの蛇の直ぐ横を歩いていたのだ。蛇はよくいるからあんまり騒がないんだけど コイツは結構太い。 そして顔もこちらを向けていた。私が噛まれなかったのは食事中だったからのようだ。体の一箇所が 不自然に太くなっている。
細い山道を登ったり下ったりが続く。私は昼前から頭もガンガンし始めて、ここ数年で一番体調が悪い状態。
こんな時「一緒に写真撮って」と言われて笑顔にするのが結構辛かったりする。でも「チャヨー」の一声で 気持ちだけでも元気になれたり、台湾の人にはお世話になっているから、写真だけはいつでも快く応じたい。
スクーターに乗った男性は、一度通り過ぎてまた戻ってきてくれて、差し入れをくれた。 お土産屋さんで買ったばかりの高級そうなお菓子だ。きっと家に帰って家族で食べるとか、お土産用なんじゃ ないだろうか。
体調はどんどん悪くなってくる。リアカーはずっとフミさんが押してくれている。 そして土砂崩れの後と、工事が多くなってきた。
道は下りのハズが、登ったり下ったりで体力を消耗させる。 私も体調悪いけど、フミさんだってそうとう疲れているハズだ。相当無茶しても足が痛くなったりすることは 滅多にないのに、ちょっと休憩した後でも「イテテテ」と不自然な立ち上がり方をしている。
この道は崩れた後に取りあえず造ったような道だった。
これから歩いて行く尾根と、この日の目的地、梨山とが面白いように見える。 高い山に挟まれた、尾根伝いの町という地形も面白いし、それがずっと続いている。 ここからの景色も素晴らしかった。しばらく眺めていたなあ。
すぐ近くに見えるんだけど、実際には下りながらぐるりと回り込んで、また登らなければならない。 ここから先が長かった。
茶畑も増えてきた。この当たりで採れるお茶は、高山茶(カオサンチャ)と言って効果なお茶だ 台湾を訪れた人から「とても美味しいから機会があったら是非飲んでみて」と言うコメントがあって
途中、車が並んでいるから何かと思ったら、土砂崩れの工事で、1時間に10分しか通行出来ない場所があった。 「ええ~~あと40分も待たなきゃならない。今日はまだまだ進まなきゃならないのになあ~」 とか言ってもしょうがない、椅子を出して休憩だ。 車の人は外に出て、他の人と世間話をしたり、子供は遊びまわったりしててのんびり待っている。 誰もブーブー言ったり、イライラしている様子がない。こういう工事に慣れているのか、大らかな 台湾の人の気質なのか。
やっと通れたと思ったら、また足止めだ。 まあしょうがない。 それにしてもだるい、、、頭痛い、、、足痛い、、、、痒い、、、、。 フミさんが「梨山では宿に泊まろう」と言ってくれたんだけど、山越えの先はまだまだ長いし それはまだ大丈夫と答える。
ぐるりと周りこんで、40分待った土砂崩れの跡が遠くに見える。
そしてまた工事で足止め。さっき通ったばかりのようで、ほぼ50分待つようだ。自分ペースの休憩 じゃないから、こういうのは逆に疲れる。でもしょうがない待つとしよう。
工事のおばちゃんが昔、日本の温泉で民族舞踊をしていたそうで、日本後で話してくれる。 「これ社長さんよ」と言って紹介してくれた社長さんが工事の人達と私達にもアイスキャンデーをくれて、井戸端会議。そこへ車で待っている人、何人かも加わってまた井戸端会議が始まる。
台湾の人は、知らない人同士でも結構気軽に話す。てっきり友達なのかと思ったっていうくらい普通に話してる。 女子高生とおじさんも初対面で普通に話していたり、いいなあって思う。 この時は、おばちゃんが通訳をして話しが盛り上がる。
工事のおばちゃんが水蜜桃(スウェイミータオ)をくれて、台北から来ていた車のおじさんが マンゴー(マンクオ)をくれた。 日本後を話せるおばちゃんが、ここですかさず卑猥な冗談を連発する。 からっと明るいおばちゃんだった。私は結構好きだ。
通行出来る時間だ。おばちゃんは私達を先に通らせてくたんだけど、このあと直ぐに車に追いついて 真っ白な土埃に飲み込まれてしまった。息を止めて早歩きで進む。
それじゃなくても社長さんから「石が落ちてくるから上は見ないで、早足で進め」と言われていた。 見るなと言われると、見たくなるのが人間の心理。見上げたそれは「嘘だろーこれ風吹いただけで崩れるぞ」 ってレベルだ。
一目散で先へ進む。やっと工事区間が終わったと思ったら土埃で真っ白になった上に、ホースから吹き出してる 水を思いっきり浴びてしまった。 あ~もう最悪だーーーー!!
「フミさん、やっぱり宿に泊まろう」
合歓山から私たちを脅かしていた、キャベツを運ぶトラック。通称「キャベトラ」と勝手に名づけた。 季節の野菜なのか早朝から夜中まで次々とキャベツを乗せたトラックが孟スピードでタイヤをキーキー 鳴らしながら峠道を飛ばしていたのだ。 コイツの存在も怖かった。
あ~マジで頭ガンガンだーーきっついなあ。こういう時は頭の中で数字を数えながら歩いている。 「1.2.3.4.」10まで数えて、また1から数えなおす。まるで囚人だな。 この区間は果てしなく、果てしなく長かった。
そしてやっと梨山(リーシャン)の看板。 写真撮るのも辞めて、このまま進みそうになったけど、気合を入れてタイマーセットで記念写真。
梨山に着いた、もう宿以外考えられない。 こうなったら一刻も早く宿に入り、荷物を整理して、シャワーを浴びて、そして寝るのだ。 眠りたいのだあ~~~メシよし何より、眠りたいよお~~~~。
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by ayumiaruki
| 2014-07-14 01:07
2014年 07月 12日
【台湾距離数】462㎞ 【これまで歩いた総距離数】 6,102km 【現在地】台湾 桃園県 復興郷 三民村 【旅の行程】 台湾 花蓮県 天祥→(20㎞)→慈雲橋の東屋→(21㎞)→神木
出発 新城 標高 0m 登り1日目 新城~天祥 標高 480m 登り2日目 天祥~慈雲橋 標高 1,117m 登り3日目 慈雲橋~神木 標高 2,150m
「キャッキャ」と鳴いている動物の声で目覚めた。サルがテントのすぐ横の柵を起用に渡って行く。 何匹も通ってゆくところを見ると、毎朝のルートなのかな。
昨夜は9時に寝て、朝5時起床の6時半出発。
観光バスが通るような、タロコのメインの場所は昨日で終わり。 今日からはどんな景色になるんだろう。 遠くに見えるのはトンネルだろうか。
近づいて行くと、その大きさが実感出来る。
標高もぐんぐん上がる。 500mまで来たら、ちょっとは涼しいのかと思ったらまだまだ暑い。
ここは地図で何度も何度もなぞって見ていた場所だ。 ぐるりと遠巻きに坂を上ってやっとスタート地点天祥より標高にして100mほど登った地点に戻るのだ。 あんなに苦労して登ったのにスタート地点がすぐ下に見えるというのは、がくーっとしてしまう。
朝は調子良く進んでいたのが、2時間くらいで足に力が入らなくなってきた。 こんなんで大丈夫だろうか。
11時半。景色の良さそうな東屋があったから昼ご飯。
昨日の店で買っておいたチマキだ。 朝ごはんは食べていないから、こってりしたチマキが上手い。 チマキというのは良く考えられた食べ物だと思う。
もち米がギュウギュウ詰めでコンパクトだし、肉、干し椎茸、竹の子、色々な具材も入っている。 包んである葉は、自然のものだから山に捨てれる。 食べたら手が油だらけになるけどね。
昼ご飯を食べてから、さらに足に力が入らない。
今にも崩れそうな岩が、覆いかぶさるように切り立っている。
歩いていると、こういう石がよくあって、フミさんは大きな石は足で蹴って道路の隅に寄せる。 ガラガラと頭上で音がして、リアカーの前に落ちてきた時は結構ビビった。 その時はサルが動いて、石が落ちて来たようだ。
歩いた道が真下に見える。
後半は、さらに急な坂道が続いて、フミさんが押している時間がどんどん長くなる。 悪いなあ、疲れるだろうなあ。フミさんは大丈夫、大丈夫と言うんだけど。 急な坂道は平地の5倍は体力を消耗するから、私はキャンプ地で頑張ろう。とか心で思った。
1,000mだーー。 標高の看板があると写真を撮って、よしガンバローと励まし合う。 「よしガンバロー、あとこの倍+600m!」
これだけ毎日汗だくになって登って、さらに倍???+600m 気が遠くなる。
しばらく歩いて、また東屋発見。 テント設営の時間にはちょっと早いし、明日のことを考えるともう少し標高を稼いでおきたいところだけど この先から、道はぐんと急になるからテントを張れるスペースがあるかどうか分からない。 よし、ここでテントにしよう。
ここの赤い橋はどこかで見たことがある。 ユーラシア、北米大陸などをリアカーで歩いた吉田さんが1年前に台湾も一周していて、タロコを 歩いた時のブログを花蓮で見た時『水がなくなってトンネルの屋根から落ちる雨水を沸かして インスタントラーメンを食べた』という記事にええっーー雨水!私たちもそうなるかあ?って 話してたんだけど、私たちもそこでテントを張ることになった。
フミさんは到着してすぐ、寝てしまった。 自炊の準備をしていたら、車で来ていたご夫婦がリンゴをくれた。 地元の果物だそうで、小ぶりだけど甘くて美味しかった。レトルト生活だからありがたい。
クモ嫌いの私は、トイレや東屋ではまず天井を確認してしまう。大きなクモがボテっと頭や背中に 落ちてくるという恐怖が常にあるからだ。 「そんなことあるわけないって」いつもフミさんは言うんだけど。
張り切ってテント設営していたら、そのボテっが聞こえた。鈍くていやあ~な「ボテっ」というあの音。 手の平サイズのクモが、さっき私が居たその場所にボテっと天井から落ちて来た。
「うぎゃああ~~~~」
私こんな場所で昼寝なんて無理だわって言ってたんだけど、急激な眠気には勝てずに私も寝てしまった。
あとから気づいたんだけど、この昼寝が体力の回復に重要みたい。
夕食はレトルトカレー。 あ~日本の味だあ懐かしいなあ。
私たちはまだ、飲み水があるから『吉田水』(と勝手に名づけた)で食事をするほどじゃないけど 水のない場所だから、この『吉田水』で顔を洗ったり、歯を磨いたり生活水に汲んだ。 水は貴重なのだ。
ついでに手と足も洗って、本日のシャワー終了。 8時くらいに寝たかな?昨日よりさらに深い眠りだ。 坂道を登るのはキツいけど、夕方には涼しくなって朝方は寒いくらい。ぐっすり眠れるのがいい。 登り3日目。体調は結構良い。天気も良い。
翌朝も早くに起きて出発したけど、途中にひょっとしたら食べ物売ってる?という感じの家を見つけた。 家なんてずっと見ていなかったし、いきなりこんな山の中に???なんだけど寄ってみる。
トラックの運ちゃんが、カップ麺を食べてて、まだ幼い姉妹が慣れない手つきで食べ物を作っている。 今日は平日だ。お母さんが病気で倒れたのかなあ? お父さんらしき人は農作業をしているようだ。 弁当ある?と聞くとコクリと頷いた。頼んでみると、おかずを一から作り始めた。これは時間がかかりそうだ。 でも一生懸命作ってくれているし、まあのんびり待つとしよう。 40分くらいして、お弁当2つが出来上がった。
思った通り、テントの張れそうな場所などなくて今までで一番急な道が延々続く。 今日は標高2,150mまで上がらなければならない、昨日もキツかったけどさらにキツい日になるはずだ。 足が痛い・・・。フミさんも痛いようだ。 標高1,500m
上を見上げると、山の上のさらに上にガードレールが見える。 なんだよあれ!マジかよーーーあそこまで上がるのかよおーーー。 二人でブーブー言いながら、でも押すしかない。
そして押せば、たどり着くのだ。 今度はさっき見上げていた道から下を見下ろす。 遠くに赤い橋もちょっと見える。テントを張っていた場所だ。 ここも、ぐるりと遠巻きに回ってくる道なのだ。
そして標高2,000m。 立ち止まってポーズする余裕はもうない。
開けた場所に石のテーブルもあったからここで昼食だ。
姉妹が一生懸命作ってくれたお弁当だ。 行動食で済ませる予定だったからこんな食事が出来るのは嬉しい。
「歩いてるの?一緒に写真撮って」と言われることが多い。 サイクリングの人も多いし、スクーターで来ている人もいる。 この日だけで10組くらいの人と写真を撮った。
このご夫婦は、台湾を縦断している話しをすると「それは良い」と何度も言ってくれてライチをくれた。
車に戻ると、水も持って行きなさいと言って、大量のお菓子も持って来てくれた。 どれも花蓮のお菓子だから、きっとお土産だと思う。こんなにもらえないと言っても、いいからいいからと 言って気前よく、くれるのだ。 こういうことが出来るのは、お金があるとか、ないとかの問題じゃないんだろうな。
この後、山の中の小さな集落の交番で水をもらうつもりでいたから、もうあまり水は残っていなかった。 やっと地図どおりの場所に着いて行ってみると、交番は閉鎖されていた。ガーーーン。 これは大きな痛手だ。 とにかく予定どおり進んだ。地図で下調べした通り、それ以降は家も建物も何もない山道だ。 テン場予定地に着くと、何もないところにロッジ風の軽食屋だけが1件ポツンとあって、手洗い場所の 山水なら汲めそうだ。 それを沸かして飲み水を作るか。
東屋で休んでいると、観光に来ていた人に声を掛けられ色々と話した。
最後に水はあるかい?と言って、なんと6Lの水をくれたのだ。 何度も水を沸かして作らなきゃと思っていたから、これは本当にありがたかった。 車で来ていても、水の売っている場所まで1日かかるし、こんな大量の水を売っている店なんてないから 貴重なのに、この山越えでは何台もの車が引き返したり、停まって水はあるかい?とボトルを差し入れ してくれた。全部の写真は撮っていないけど、その差し入れのおかげで水が足りなくなることがなかった ことは感謝してもしきれない。
手に持っているのは一緒に頂いた台湾のお菓子で、これもまた美味しかったな。
水も作らなくて良くなったし、少し休もう。 そう思ったら急激な眠気が・・・歩いているときは暑かったのに、横になると寒い。 ザックからジャンバーを出して寝ればいいんだろうけど、眠すぎて起き上がれないのだ。 寒い、眠い、寒い、眠い、しばらくウトウトしてからやっとジャンバーを出せるくらい体が回復して ジャンバーを着た途端、深い眠りに落ちた。
どれくらい寝ていたんだろう、フミさんに起こしてもらって、せっかくだからロッジ風の店でコーヒーを 飲んだ。ダウンのジャンバー着たまま、ホットコーヒー飲んでるなんて数日前なら考えられないことだ。 体も温まって、二人とも疲れがどっと出た。私は椅子に座ったまま何も出来ずに、しばらくぼおっ~としてた。
観光客も居なくなったから、東屋の下にテントを張る。
フミさんもフリースを着ている。夜はどれくらい寒くなるのかな。 夕食はレトルトの牛丼と味噌汁。差し入れの食事が重宝している。 あまりリアカーを押せなかったから、食事の準備は頑張ろうって思ってたけど、私は疲れきって全然ダメで テントを張ったらまた寝てしまい食事の支度もフミさんがしてくれた。
ひたすら坂を登って今日で3日目、明日はいよいよ最高地点の2,600mだけど、こんな状態で登れるのかな?
ご飯を食べたら少し元気になって、食器洗いと片付けは何とか出来た。 フミさんは休んでていいよって、言ってくれるんだけど、おんぶにだっこじゃなくて、一緒に山越えを したいのだ。
夜は星が綺麗だった。 ネットが使えないのもいいもんだなあ。
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by ayumiaruki
| 2014-07-12 23:48
2014年 07月 10日
【台湾距離数】421㎞ 【これまで歩いた総距離数】 5,640km 【現在地】台湾 桃園県 復興郷 三民村 【旅の行程】 台湾 花連県 呼吸民宿→(5㎞)→旅館→(23㎞)→新城→(18㎞)→天祥
心配してくれていた皆さん、ありがとう。 更新していない間もポチしてくれていた皆さんも、ありがとう。 ネットの使える環境になったので、これからガンガン更新していきますね。
花蓮から山越えの出発地点、新城まで23㎞を歩く。 これがまた暑いのなんの。
「あじーーあじーー」とブーたれながら歩いていたら、肩にボテっと何か降ってきた。 腕は明らかに何かが掛かっているし、腿にもボテっとしたイヤな感触が。 「あ~しょっぱなから鳥に糞かけられたーーー」とまたブーたれる。
山越えに向けて、ズボン洗ったばかりだぞーー。ズボン手洗いするの面倒なんだぞー。 ぶーぶーぶー。
新城では、学校にテントを張らせてもらった。いつもありがたい これから自炊の生活だなあ、久しぶりだ。 フミさんの同級生の会社の人が差し入れしてくれた、レトルトの中華丼と味噌汁を早速頂く。 米を炊くのも久しぶりだ。
この学校から1㎞も歩くと、もう太魯閤(タロコ)国家公園の入口だ。 これから3週間どんな毎日になるんだろう。 食後そびえ立つ山を見ながら、神妙な気持ちになった。
翌朝タロコの入口。観光バスも多くてこの辺りは観光地っぽい。
最後のコンビニ、セブンイレブンで6リットルの水を購入した。その他に500Mlのボトルが6本 これで料理に使う分も含めて3日間もたせる予定だ。 レトルト食品、インスタントラーメン、米2キロ、行動食、クラッカー、缶詰、梅干。 それに今日の昼用におにぎりとサンドイッチ。 初日は食料満載で結構な重さだ。
この辺は整備された公園だけど、最初から急な坂だ。
すぐにトンネルに入る。
トンネルを抜けると公園らしい景色ではなくなる。 このときはあまり気にしなかったんだけど、道路を見ると小石なんかは頻繁に落ちて来ているようだ。 この後からは、こんな岩の下で無防備に立ったりしていない。
土砂崩れの跡は、これから何度も目にすることになる。 工事も追いつかないようで、さっき崩れたばかりみたいな場所がたくさんあった。
急な坂道はフミさんがリアカーを押してくれて、私は緩やかな坂と平地を担当。 と言っても平地なんてほとんどないし、ずっと急な坂ばかりのところもあって、そんなところは私も少し 交代するけど、フミさんの負担は大きい。
だから、リアカー以外のテント設営や自炊などなど私がやるぞーー!って心に誓っていた初日・・・。 タロコはそんなに甘くはなかった。
歩き進めると、谷は険しくなって圧巻だ。 花蓮では、もちろんゆっくりさせてもらったけど、冷房の効いたマクドナルドで朝から夕方までずっと パソコンをしていたせいか、二人とも軽い頭痛や体のダルさがあって、風邪のひきはじめかなあ? とちょっと心配してたんだけど、このときの体の状態はベスト! やっぱり歩くのがいいのかな。
標高はまだ300mくらい。まだまだ暑い。
こんなところを歩くと、自然の偉大さ恐ろしさを感じるし、こんなところに道を造った人間にも感心する。 この道は日本統治時代に作られた道だ。
トンネルと言っても、岩を削っただけの道もある。
岩に飲み込まれそうな道だ。じっくり見たいところだけど、この辺は崖崩れが多いから、しっかり帽子を被って 出来るだけ早歩きで通り過ぎる。
写真を撮っていたら、ガイドをしている初老の男性が日本語で「最近、観光に来ていた人が落ちてきた石で 亡くなった。本当に危険だから出来るだけ早く通りなさい」と教えてくれた。
そう聞くと、どこもかしこも危険そうだ。 でも、ここを歩くことはもう二度とない写真も撮らねば。
昼食は旧道のトンネル入口にした。ここなら安全そうだ。 こんな所で食べる食事は、どんな高級レストランでもかなわないだろうといつも思う。
そしてまた岩の下を歩く。 谷に転がっている石も、巨大だ。 スケールが違い過ぎる。あんな岩が落ちてきたら、人なんてアリンコみたいなものだ。
予想していた通りずっと坂だ。 午後になると、いつもの歩きの疲れとは違う筋肉の疲れを感じる。 でも今日は景色と初日の緊張感もあって乗り切れた。私は午後になるとリアカーを押せる時間がどんどん 短くなってしまう。あ~ダメだなあ。 フミさんは私にあまり押させないよう、すぐに変わってくれてお互い「リアカー私が押します」 の譲り合い状態。
まあそんなこんなで今日の目的地、天祥に着いた。 人が住んでいる集落というより、観光地という感じで、カフェ風の店が1件と食べ物屋、果物屋が数件ある わりと小綺麗だ。
ここに食べ物屋があるとは考えていなかったからラッキー。 店で食べると水も使わず節約出来る。 ここでしっかり栄養と取っておこうということで、食堂でお腹いっぱい食べた。
汗もべっしょりかいたなあ。 シャワーは二の次と言いながら、これから数日入れないとなると、やっぱり入りたい。
警察に行って借りれないか聞いてみたらなかなか通じなくて、所長さんが日本語を話せる人にわざわざ 電話してくれて、その人の通訳で貸してもらえることになった。 警察でシャワー借りる?と思うかも知れないけど、台湾の警察や消防署は、日本よりもっと身近なところ。 だからと言って、いつでも誰でも借りれる分けではないし、どの警察所にもシャワーがある分けではない。
淹れてくれたお茶を頂きながら、これまでの旅の行程や台湾のことを話したりした。 この辺もやっぱり日本じゃ考えられない感覚だろう。
わざわざバイクで案内してくれたお巡りさん。 色々とお世話になりました。
今日のテン場。
シャワーも浴びてスッキリ。
いやあ~歩いたなあ。 どうも足が痛いと思ったら、久しぶりに足にマメが出来た。
消毒してから針を差して水を抜くこの作業も久しぶりだ。 なんか初心に戻る山越えだなあ。 疲れてはいるけど、二人とも体調はだんだん良くなってる。
夜は秒速で深い眠りに落ちた。
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by ayumiaruki
| 2014-07-10 18:32
2014年 07月 09日
【台湾距離数】380㎞ 【これまで歩いた総距離数】 5,640km 【現在地】台湾 桃園県 復興郷 三民村
7月9日、目標地点「復興」に到着したーー。ヤッターーー!! と喜んだのもつかの間。
私が山越えのあいだ中、想い焦がれていた「復興」は、想像とはちょっと違ってまして、通り過ぎました・・・。 まあ、私が長い長い坂道でリアカー押している間に、頭の中で「復興まで頑張ろう」「復興に着けば食べ物屋がある」 と勝手に復興で「タピオカミルクティー」を飲んでいる自分を想像して、楽園に仕立て上げていただけなんだけど。 一方的な片思いって怖いもんですねえ。
とにかく復興に着いて意気消沈した自分をもう一度奮い立たせ、5㎞進んで次の町「三民村」に落ち着きました。 Wi-Fiの繋がるコンビニがあって、食べ物屋もあるから、2泊してブログの更新に励もう。
三民村は標高300mくらい。ここまで来たらルート上にいくつか店はあると思うし、水と食料の心配はしなくて良いはず。 桃園には行かずに台北へ向かうことにしたから、ゴールまであと数日だろう。 あ~とにかくひと安心だ。
復興の町。ここに来たら何か食べれると思っていたから、食料は昨日の夜に食べ尽くした。 しかし、どの店も「メイヨー、メイヨー」で食べれないと言う。
おかしいなあ、もうちょっと店があるハズなんだけど。 スマホの地図で確認すると、町の中心はルート上の国道から外れた道の行き止まりにあるようだ。 坂を下って行かなければならないし、またこの坂を登るのはあまりしたくない。
ということで次の町まで進むことにした。
花蓮を出発して今日で16日目。 疲れてはいるけど、タロコの山越えの後のあの疲労感、300mまで下った後に1200mまで登った後のあの疲労感に 比べたら、屁のカッパだ。
この山越えで、今までの旅とは全く違う経験が出来た。私一人じゃ出来なかったし、フミさんとの一体感を強く感じた。 そのもろもろの経験を上手くまとめたりはとても出来ないけど、これから少しずつブログでアップして行こう。 今ちょっとタロコの写真を見たけど、ずっと昔のことみたいに思える。 そして胸が熱くなっている私である。ハハハ
心配してくれた皆さんありがとう。
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by ayumiaruki
| 2014-07-09 18:10
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近藤あゆみ
06年札幌で日本徒歩横断途中の 「歩き人ふみ」のスライドショーを見に 行ったのがきっかけで、お付き合いを 始める。 08年17年間勤めた会社を退職し 長野県よりふみと一緒に歩きはじめる。 以前の記事
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