ただ歩いてゆく旅

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2012年 11月 06日

2ヶ月ぶりの布団

【これまで歩いた総距離数】 3,763km
【現在地】 熊本県 苓北町(天草下島) 
【旅の行程鹿児島県長島町 風車公園←(7Km)←蔵之元港←←(フェリー)←←熊本県天草市 牛深町←←(31km)←←
熊本県天草市天草町 西平椿公園←←(14km)←←下田温泉←←(13km)←←苓北町】












絶景のテン場では朝からそわそわ。
何もしないとか言っておきながら、何かしたくなる。
Tシャツ短パンで朝日を浴びてのストレッチだ。
スマホにて撮影
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まだまだ短パンで歩ける。さっすが九州と調子に乗っていたら
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ここ数日急に寒くなってきた。
歩いているときはいいのだけど、立ち止まると汗で急激に冷える。
スマホにて撮影
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風も強く曇りの寒々しい日、前日風呂に入れなかったのもあって体が冷え切ってちょっと悪寒がする。
数キロ歩いて風呂に入りテントを張るつもりだったが、張れそうな場所は見当たらない。
仕方なく風呂に入ってまた歩くことにした。
この風呂がまた寒くって、脱衣所もなんというか古い校舎のようで寒々しい。

とにかく体が冷えきる前に歩こうとしたら、声を掛けてくれた女性の話がなかなか終わらない。
どうやら数日後にある宗教の集まりに来て欲しいということのようだ。
それだったら最初から言って欲しかったなあ~。
やんわり断るが、自転車をどこかに置けばばんとかなるでしょうと相手は粘り強く
気持ちが萎える。












とにかく足早に歩いて体を暖めようとしたら、私のタイヤがパンク。
昨日フミさんのタイヤパンクしたばかりなのに・・・。
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気持ちを切り替えて歩こうとしても、どんよりした天気と風と寒さで、ちっとも楽しくない。
そこにきて、私のタイヤがまたパンク。
があ~~~~。
フミさんが手早く直してくれる。
空は薄暗くなりはじめて、ダウンとカッパも着込むがゾクゾクと寒い。
「しんどいなあ」





取りあえずスーパーに寄って夕食の食材を買うことにするが、こんな日の炊事は
何もアイディアが浮かばない。
そんなとき、「テレビに出ていませんでした?」と仕事帰りの女性に声を掛けられた。
寒さで顔が硬直して笑顔にならない・・・。
少しだけ話て別れたのだが、また声を掛けられ「よかったら家に泊りに来ませんか?」と

もう何もかも最悪だったから一瞬言葉の意味が理解できないほどだった。
家は私達が最初にパンクした場所からさらに少し戻る所にあったが、喜んで寄らせてもらった。









声を掛けてくれたお母さんは、子供達はすでに独立しているが、ご主人が若年性のアルツハイマーで
家での食事や身の回りのケアを全部しながら、ご自身も仕事をしている。
それなのに、私達を迎えに来てくれて、案内してくれた2階の部屋部屋には、お茶やコーヒーやお菓子
みかんなど用意してくれてあって、休んでいると次々と料理を運んできてくれるのだ。
フミさん撮影
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頭に鬱陶しいヘッドライトがない!テーブルで食器で食事!虫の心配もせずに、テントに頭をぶつけずに
ゆっくり食事が出来る喜び。
温かい煮物にはもう感激だ。食事の途中で立ち上がったりも出来る。

いちいち屈んでテントのファスナーを開けて靴履いてトイレに行ったり、手を洗ったりしなくていいし
食後にお風呂!遠くまで歩かないで風呂に入れるーさらにパジャマまで用意してくれている。
そして布団、布団ってこんなにふわふわだったっけ
てんねんさんの家以来だから2ヶ月ぶりの布団だ。

もう何もかも夢のようにありがたい。
布団の感触をじっくり味わって眠ろうと思った記憶はあるのだが、どうやら爆睡したようだ。











翌朝、お母さんはもちろん仕事なのに朝食も用意してくれた。
温かい牛乳や、トーストされたパン、ヨーグルト、ハムエッグ、味噌汁などなど
朝から温かい部屋で何種類もの食事が食べれるというのはキャンプ生活の私達にとって
心底嬉しいのだ。

朝食中のフミさん
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みかん、野菜、カップ麺、お餅など沢山頂いた。
珍しいのはヘチマ、炒めたり、味噌汁にしたりするそうだ。
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冷え切っていた体も温まって、お母さんの心遣いがどれほど嬉しかったことか。
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お母さんからもらった食料の重みが嬉しいね、なんて話していたら、とある中華店の前でまた声を
掛けられた。
日本縦断中ですと話すと

「まあちょっと寄ってお茶でも飲んでいかんね」
「みかん持っていき」

気さくで仲の良い夫婦とそのお友達、カウンターでお茶をご馳走になっていたら
袋いっぱいのみかんやに、おにぎりも用意してくれて、さつま芋のおやつまで作ってくれた。
これがまた美味しくって話もどんどん弾むのだ。
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国道3号線にあるお店で、今までにも色々と変わった人達が立ち寄って行く。
テンポのいい会話にジョークと笑いの絶えないご夫婦。
いつもこうやって話しながらお店に立っているんだろうなあ。
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さらに「お父さんラーメン、ラーメン」とラーメンまでご馳走になってしまった。
醤油のスープが美味しい!
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トラピストクッキ-まで頂いた。
今日は朝から朝食を頂いて、昼にはラーメン頂いて
ありがたいよなあホント。
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昨日の夕方までの最悪の状況がガラリと変わる。
やっぱり人の力だなあ。
美味しいラーメンありがとう!
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フミさんのブログでも書いているけど、九州ではブログで紹介しきれないぐらいたくさんの差し入れを
頂いていて、とてもありがたい。
天草で出会ったみかん農園の方、下島で歩いている私達を見かけて急いで農園へ戻りみかんを
掴み取ってまた車で追いかけてくれた。
酸味と甘みのバランスが絶妙な美味しいみかんだった。
島原、天草、そしてここ鹿児島でもみかんが安くて美味しい。
私は今、人生で最もみかんを食べている。
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柿も何度かいただいた

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九州の人って距離感が近い感じがする。
歩いていも「どこまで行くと?」って気軽に声を掛けてくれたり

雨の日の朝、差し入れしてくれたおじさんは、おはよーってテント越しで
話していたのが
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いつの間にか、私達の椅子に座って夢中で話していたりするから、とっても親近感。
こないだ温泉に入っているとき背中を洗っていたら、隣のおばさんが「どれどれちょっと貸してごらん」
みたいな方言だと思うんだけど、私のボディータオルをひょいと掴んで背中を洗ってくれて
知らない人に背中洗ってもらうなんて、どーしたらいいもんか緊張して
取りあえず、おばさんが手の淡を流せるよう桶に水を貯めておいた。
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九州期待していた以上に楽しんでいるのは、九州人のそのフレンドリーさのおかげだ。
さあ頂いた野菜と私達が買っていたおやつやワインやらで食料はもう「料理の鉄人」バトルでも
始まるかってくらいだ。
今晩はこれでフミさんの8,000キロ達成祝いだぞー。
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by ayumiaruki | 2012-11-06 13:04


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