2017年 05月 24日
【歩いた距離数(キューバまで)】 6,258km 【カナダを歩いた距離】 38km 【現在地】 カナダ ブリティッシュコロンビア州 バンクーバー島 ダンカンのキャンプ場 【旅の行程】コルドバベイ→(18㎞)→アップタウン経由ラングフォード→(13㎞)→ゴールドストリームキャンプ場近くの線路 マイケル、ジョイ夫妻の家を出発して歩き始めたのはもう昼間。この辺りは、家の敷地内も綺麗だから見ていて飽きない。 家は豪華だけど、やり過ぎないというか庭や花々の手入れによりいっそう力を入れているように見える。 まだダウタウンから近いから、サイクリングも多い。驚いたのは、その70%は高齢者ですっごく元気なこと。 女性は笑いながらゆっくり運転。男性は仲間同士でも、バトルしながらのサイクリングが多い? 歩きやすいトレイルを進む。 目的地はラングフォード。しばらくは、国道一号線沿いのトレイルが続く。まだまだ町に近い雰囲気だ。 今日も『air bnb 』を利用して民泊。まだ住宅地で野宿出来なさそうな環境なのと、カナダの野宿がどれくらい、いけそうなのか、つかめていないから。 この微妙な判断が野宿旅には大事。 ここはドアが無くて、カーテンで仕切られた部屋だったけど、2,500円で洗濯機も使えてリーズナブル。 トレイルに入る前に『リアルカナダスーパーストア』で買い出し。アメリカのモールやスーパーは、どこもピッカピカでオシャレなんだけど、カナダはたまにダサめ、いや飾らない店がある。でも商品は安いから凄く助かる。ここの、ノーネームというオリジナル商品は、さらに安い。 ここで初めて『トランスカナダ』の案内発見。 出発地点からトレイル無いし、ちょっと心配だったけど、ちゃんとトランスカナダはあった! 住宅地の裏がトレイルになっている。 家の裏窓下はもう本物の森だったり、池だつたり、あえてワイルドな場所に建てるんだろうか。ほとんどの家に広いバルコニーがあって、よくくつろいでいる姿を見かける。 フミさんと料理のことで喧嘩して、今日から数日間、役割を交代して私が道案内、フミさんが料理をすることになった。 順調に進んでいたのに、ここで『トレイルは通れない』という案内板が!確かに『トランスカナダ』のアプリでも未完成にはなっているけど、他の地図(マップスミー)ではトレイル自体はあるから、通るつもりだった。 仕方ない、湖の周りをぐるっと回るトレイルが左右に分かれて通っているから、遠回りだけど湖の反対側のトレイルを進もう。 その反対側のトレイルが、もう、もう、もう2度と何があっても通りたくない道なき道だった。 最初は、あまり使われてないのかなぁくらいに思っていたら、なんか傾斜が急になってきた。 マジで道ないしーーーー!!早く抜け出したい心理で折れた枝やら、腐った木が重なり合った場所に足場を探しながら進んだ。ジメジメした場所に入り込んだら一歩踏み込んだ途端に蚊、コバエ、ブヨがブンブン飛び回る。耳の中に入り込むコバエがうっとうしい。 買い出ししたばかりだから、フミさんのザックは重いはず(だけど喧嘩中なのでなにも言えない) さあどうしよう、、、こんな時に通りやすいからと適当に谷を下って行き止まり、しまった戻ろうと振り返ると、もう登れないというパターンが一番怖い。 立ち止まって、地形を確認しながら1時間ほど、道なき道を進んだ。 いやあ〜長かったし、余計な体力を使ってしまった、、、。 はぁ〜疲れた。 道なき道を抜けたら、今度はやたらと小綺麗なトレイルが始まった。作りたてホヤホヤ感がたっぷり。「やっぱり道は、こうでなくっちゃ。この道、私達が歩くの初めてだったりして」とか言いながら、のんきに歩いてた。 次は林道のはずだ。 トレイルを抜けたら、ゲゲーー!林道は両サイドとも完全にゲートで締め切られてる。なんで?どうして?どうなってんの? 選択肢は戻るか(2度と通りたくないトレイル含む)線路の道を進むしかない。 どうする〜〜???うーむ線路は200m進んだら林道に入れる道があるから、線路か? 「よしそれじゃ行く、、、か?なんか、黒いの見える。あれ太った犬?」 「あれ、、、、熊、、じゃない??」 ゲゲーーーー!!マジかーーー!! 北海道生まれの北海道育ちだけど、初めて遭遇した!写真だ!動画だ!! ゲートがあるから、ドキドキしながらもシッカリ撮った2人。 熊は方向を変えて、ゆっくり退散。 「いやぁゲートあって助かったねぇ〜」 (喧嘩の事はすっかり忘れてる」 さあ、改めて線路の道へ行く、、、、?!いや、待て待て、こっちはまさに、さっき熊が入って行った森の方向でしょうがーーー?!もうゲートないしっ! 「くまーーーーほーーい!!」 とにかく声を張り上げろ!急ぎ足で進むんだ!! 「くまーーーー!!ここ歩くぞーーー!!」 林道に出ても、車は全く通らず、ドキドキしっぱなし。 やっと車の音が聞こえてホッとする。 「ハーイ!君たち何処からこの道来たの?」 彼らはパークレンジャーで、見回りをしている途中だった。 「ハーイ!いやさっき熊がいて、、、」 「そっか、いやね、この道はまだ整備中だから通行禁止なんだよ、残念だけど君たちはもう、この先を通ることは出来ないんだ」 ええーー?!結局戻るの??マジかーーーやっとここまで来たのに、、、。 レンジャーの人とトランスカナダ横断をしていることや、これからのルートもろもろ相談。 「よし、それじゃあ良かったら君たちを車に乗せるから、もう一度ゲートまで戻って、ゲートを開けよう。それから線路のトレイルを進むのはどうかな?その先のルートも教えるよ」 お願いしますっ! レンジャーさんも、私達が一体どこを通って来たのか不思議がっていた。通って来た道のりを説明すると。 「そうだったのか、ハッハッハー」 「で、やっと道無きトレイルを抜けたら、今度は熊がいて」 「会ったの初めてかい?ハッハッハー」と軽い。 「仕事中に良く見るの?」 「うんそうだね、でも僕の家は街にあるから、大丈夫さハッハッハー」やっぱり軽い、、、。 でも、とても親切な2人だった。 「君達のしてること、本当に羨ましいよ」何度もそう言ってくれてたな。 さあ〜歩くぞーーー。 「くまーーーー!!」叫びながら、レンジャーが教えてくれた線路を歩く。本当はダメだけどテントも張れるよって言ってたな。でもスペースがないなぁ、水もあまりないし、う〜〜ん。 しばらく歩いていたら、森の中から子供の声が聞こえて来た。 何とキャンプ場じゃないの!あっ!そう言えばレンジャーさんもキャンプ場のこと言っていた気がする。英語だと、最低限の情報しか頭に残らない。 やったーーー助かった!まず残しておいた水を思い切り飲む。 広いキャンプ場で、歩いても歩いても受付が見あたらない。私はもう一歩も歩けない、無理。 フミさんがザックを下ろしてチェックインしに行ってくれた。 もう6時だし、よっぽど空いてるスペースにテントを張ろうかとも思ったけど、待つ。 フミさん戻って来た! 「キャンプ場は予約で一杯だった」なんとーーー!こんなに広いのに?もう6時なのに? ガーーーンガーーーーン!ここに来て、今日一番のガーンだった。 しばし呆然とするが、もうすぐ7時だ。時間もない。 また線路に戻った2人だった。
by ayumiaruki
| 2017-05-24 05:56
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近藤あゆみ
06年札幌で日本徒歩横断途中の 「歩き人ふみ」のスライドショーを見に 行ったのがきっかけで、お付き合いを 始める。 08年17年間勤めた会社を退職し 長野県よりふみと一緒に歩きはじめる。 以前の記事
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